閉じる


あらすじとメモ

キム・スタンリー・ロビンスン。

2012年発刊。

 

金子浩・訳。

2014年翻訳。

 

 

水星の移動都市ターミネーターの発想は面白いが、ふつうなら地下に住居を作るのではないか?

未来の人類は入れ墨やピアス、ドラッグ感覚で?様々な改造を身体に加えている、とする。

両性具有に多夫多妻の子族制度?

1970年代の荒れたアメリカのアンダーグラウンド、サブカルチャーを発展させているような人物設定。

オリンピックや様々な資格などの試験制度はどうなってしまうのか。

大衆向け映画にしたくても登場人物を映像化しにくいのではないか?

 

性的快楽の追求の自由度が増すという未来像。

科学技術が発展した未来では、一線で活躍する人間や支配層もその中に入るのだろうか?

 

 

<目次>

プロローグ

スワンとアレックス

・リスト(1)

スワンとワーラム

ターミネーター

スワンとアレックス

・抜粋(1)

ワーラムとスワン

・リスト(2)

スワンとネコ

イオ

スワンとワン

・抜粋(2)

リスト(3)

闇の中のスワン

・抜粋(3)

スワンとザーシャ

・抜粋(4)

キランとシュクラ

・抜粋(6)

ワーラムとスワン

・リスト(4)

ジャン・ジュネット警部

・リスト(5)

スワンとムカレト

・抜粋(7)

金星のキラン

・リスト(6)

スワンと警部

・リスト(7)

・抜粋(8)

イアペトゥス

帰郷したワーラム

・リスト(8)

・抜粋(9)

ワーラムとスワンとジュネット

スワンと土星の環

・リスト(9)

 

 

<登場人物>

スワン・アール・ホン:元自然環境設計者のアーティスト。中国/モンゴル系。2177年生まれの135歳⁉︎

アレックス:急死したモンドラゴン協約の主導者。191歳だった。

フィッツ・ワーラム:アレックスと親しかった土星連盟の外交官。大柄でガマのよう。111歳⁉︎

ポーリーン:スワンが頭に埋め込んでいる量子AIキューブ。

ジャン・ジュネット:惑星間警察(インタープラン)のベテラン主任捜査官。小柄。

ムカレト:アレックスのパートナーだった合成生物学者

ワン・ウェイ:木星のイオ在住。アレックスの同志のひとり。

ザーシャ:スワンの元パートナー。地球在住。

ミラン:地球の水星館ニューヨーク支所の所長。老齢。

ゼファー:スワンとザーシャの子!?すでに死亡。

キラン:地球の若者。南インド出身。金星ではシュクラの仕事を受けながら、ラクシュミの運び屋もする。

シュクラ:金星でテラフォーミングを助けている大物。コレット市。

 

トロン:水星に隕石が衝突した時にスワンとマーラムが出会った、若いサンウォーカー。

トー:水星に隕石が衝突した時にスワンとマーラムが出会った、若いサンウォーカー。

ナー:水星に隕石が衝突した時にスワンとマーラムが出会った、若いサンウォーカー。腕を骨折。

 

ラクシュミ:金星の大物。インド名。クレオパトラ市。作業部会のメンバー。キランにスワンが連絡先クラウド・アドレスを教える。キランにメガネ型翻訳機を与える。シュクラと対立。金星の自転速度をあげて1日を自然な長さにしたい。

コーシュエ(科学):キランがラクシュミから託された物を届けた人物。

ザオファン(造反):バーで出会った女。山小屋風宿舎に住む。

大梨:

ナンレン・フーシン:上海から来た男。

ヴィシュヌ:ラクシュミの協力者。

ラーマ:ラクシュミの協力者。

クリシュナ:ラクシュミの協力者。アフロディーテ大陸の峡谷街ナブザナ。

 

 

モンドラゴン組合:相互扶助の入れ子構造を持った協同組合。起源はバスク地方。

ヴァルカノイド:小惑星帯群のうちのひとつ。土星は水星とモンドラゴン協約を結んでいる⇔一方でヴァルカノイドとの光契約という選択肢もある。外惑星ほど暗いので内惑星から光を届けるというのが光契約。

水星の獅子:水星の代表団。

 

サンウォーカー:水星表面を歩いて太陽光を観る人たちの総称。

 

 

<あらすじ>

スワンの祖母アレックス191歳が急死する。

モンドラゴン協約の主導者だったアレックスの死去を知って、土星から外交官ワーラムや

警察官のジャン・ジュネットが来て、アレックスが何か遺していないかとスワンに訊く。

スワンは化粧箱から遺言のタブを見つけ、量子AIのポーリーンに記憶させる。

遺言では木星にいるワンに直接ポーリーンに記憶させた情報を渡すように言われていた。

 

・リスト1

水星のクレーターの名称。

 

スワンはワーラムと木星のイオに行くことに行くことにする。

 

・抜粋1

小惑星を改造してテラリウムを造る方法。

 

 

まず小惑星ヴェーゲナー(長さ20km、直径5km)に行く。

スワンはこの小惑星のサバンナ・パンパス・アセンションの設計者だった。

ヴェーゲナーでワーラムとスワンはチーターが鹿を狩るところを目撃する。

スワンはひとりで密猟した。

 

金星をスイングバイで横切り、小惑星プログラミング・エラーのそばを通過。

ワーラムはかつて金星でドライアイスを発泡石で覆う仕事をしていた。

 

スワンとワーラムはヴェーゲナーを降りてタクシーで木星行きの小惑星プライストシーン(更新世)に乗り換えた。

そこには自分がかつて植え付けた古代のDNAの生き物が居て、ネコに狙われて肋骨を折ってしまう。

 

・リスト2

誰かの、死の危険を伴なう実験・試練の内容

→スワンが若気の至りで自身の身体に施した実験や試練。

 

 

スワンとワーラムはカリストで乗り換えてイオに到着する。

イオは高い放射線と磁場で外は人間が住める場所ではなかったが、ワン・ウェイは何重にもシールドが施された建物の中に居た。

 

ほどなく宇宙服を着た謎の人物が建物に近付くが硫黄の地面が割れて落ちてしまった。

その後に惑星間警察のジャンが姿を表す。

スワンにせがまれて、ワンとワーラムはアレックスのやっていた事を説明するために太陽系の3次元ホログラフィー映像を見せる。

分析対象データは蓄積された資本、人口、生物インフラの健全性、テラフォーミングの状態と安全性、鉱物資源と揮発性資源、条約関係、軍備。

それらが色々な色の風船で表示されていた。

中国と金星はピンクでモンドラゴンと友好関係にある。

テラフォーミングの可能性は金星、月、エウロパ、ガニメデ、カリスト、タイタン、トリトンが大きい。

太陽系を不安定化させている原因は地球にある。

赤が人間の力を、青がコンピュータの力を示している。

薄い青が古典的なコンピュータ、濃い青が量子コンピュータ。

木星の周りの青い球はワンたちだった。

アレックスはこれらの情報と協力者たちの情報をクラウドで管理せず、キューブからもオフラインで管理していた。

地球にも協力者がいた。

スワンの旧友ザーシャもそのひとりだった。

スワンは地球に行くことにした。

 

・抜粋2

モンドラゴンから火星が脱退し、木星の諸衛星は星際的舞台へ復帰した。

ガニメデ、エウロパ内部では生物が発見されていた。

3つの衛星は全面テラフォーミングに取り組み、その結果、揮発性物資市場が混乱した。

 

 

・リスト3

アルコール、断食、冷水浴、森林浴、長距離走、催眠術、植物、幻覚剤、ガス…???

 

スワンはひとりでイオ・ステーションから小惑星ブラックライナーに乗って地球に向かう。

ワーラムは土星に戻った。

ブラックライナーの中は真っ暗でGも低かった。

スワンはエンケラドスの微生物を飲んで五感が研ぎ澄まされる。

 

・抜粋3

宇宙が人体に与える影響について。

 

地球には37基宇宙エレベーターがあった。

スワンは水星館に行き、所長のミランにザーシャの住んでいる場所を聞いて訪ねる。

スワンはザーシャの家のそばを歩いて地面に寝転んでいるところを地球人の男2人に捕まる。

しかし彼らのいとこであるキランという若者に助けられ、スワンはキランを宇宙に連れ出す約束をする。

 

・抜粋4

45億年前に太陽系の各惑星に起きた衝突について。

 

キランは宇宙服を着せられて虫を入れるケースの中に入り、小惑星(テラリウム)デルタ・オブ・ヴィーナスに無事乗る。

そこでは航行中に人々は農業活動のほかさまざまなアミューズメントに参加していた。

 

・抜粋5

金星のテラフォーミングの具体的な方法。

日除けを作って金星の温度を下げ、土星の氷の衛星ディオネを運んで来て金星に振り撒くなど。

 

金星街コレットに到着したスワンとキランは上空で衝突させられた氷の衛星のもたらした豪雨を見る。

そして魚屋の二階にある水星館に行き、街はずれに行ってシュクラという老人にキランを紹介する。

 

・抜粋6

宇宙入植地の経済モデルについて。

モンドラゴン協同組合は数理化されてスーパーコンピュータと人工知能が全ての経済取引を管理し、量子コンピュータが1秒もかからずに年間計画を策定できるようになった。

 

水星でワーラムはスワンといっしょにクラシック・コンサートに行く。

その帰りに突然隕石が降って来て、ターミネーターのプラットフォームが壊滅してしまう。

2人は途中で出会ったサンウォーカー3人といっしょに太陽光を浴びながら、一番近い東の地下避難所に逃げ込む。

しかしスワンとワーラムは地下エレベーターに乗り込む直前にフレアで大量に被曝してしていたので、あとでDNA修復手術を受ける必要が生じる。

そこから夜側の宙港を目指す。地下道は深さ15m。

西側への地下道は潰れていたので東廻りを選び、1日12時間33km、45日を歩いて水星を半周することにする。

食料などの生活物資は地下の中継ステーションに保管されているのだった。

太陽に当たっている昼の部分の地表温度は700K(摂氏426.85℃)だった。

 

3人のサンウォーカーはほとんど先を歩き、スワンとワーラムは口笛を吹いたりして続いた。

スワンは脳に鳥の脳などの移植手術をしていて、口笛もうまかった。

途中でスワンもワーラムも具合が悪くなって来た。

太陽フレアで大量に被曝したのが原因だった。

スワンは3人のウォーカーに先に行って助けを呼ぶように頼む。

スワンは途中で意識を失い、ワーラムが助ける。

スワンもワーラムも両性具有だった。

2人はお互いの出生や過去の事を話しながら地下道を進んだ。

 

ワーラムはスワンを誘って太陽が真上にある地表に出る。

そこへ車がやって来て2人は救われる。

 

・リスト4

心理学の性格分析に関する用語の羅列。

 

入院中のスワンとワーラムをジャン・ジュネット警部とムカレトが見舞う。

警部はスワンがイオで侵入者を目撃したり、水星で隕石事故に遭遇したことを不審に思う。

スワンは警部に協力するといい、ワーラムに助けてくれたお礼を言う。

 

 

・リスト5

19002個の小惑星と衛星の一部を列挙。

 

ムカレトはスワンは太陽フレアで10シーベルトを浴びていたので普通なら死んでいるという。

 

・抜粋7

性差・両性具有について。

クマの性別は判定しづらい。

 

金星。

キランはコレット市でシュクラにスパイの疑いをかけられながらも、仕事を与えられる。

スワンにメールをすると「ラクシュミを訪ねてみて」という返事が来る。

 

・リスト6

地球のバイオーム。

ホイタッカー・バイオーム図。降水量/縦軸、気温/横軸。

 

 

ジャン・ジュネット警部とスワンはテラリウム・モルダヴァに乗って小惑星帯ヴェスタに行く。

そしてインタープランの小型快速宇宙船スウィフト・ジャスティスに乗り換えて、約三千人の死者を事故で出し、今は放棄されている小惑星ユグドラシルを見に行く。

未解決事件だった。

 

ジャン・ジュネット警部はスワンの量子キューブ・ポーリーンをオフにさせ、自分のリストパッド・パスパトゥもオフにした上で、水星都市ターミネーターへの攻撃は自動防衛装置に引っかからないほど小さな塊を大量に宇宙のどこかからか同時に打ち込んで来た可能性とキューブが関わっている可能性があると話す。

 

ジュネット警部とスワンは、犯人像について語る。

犯人は地球人の可能性が高い。

水星のターミネーターを狙った衝突体を発車したと思われる小惑星を見つけ、そこから小型宇宙船が土星の上層大気に向かったという信号をキャッチする。

内型テラリウム・インナー・モンゴリアに乗換えると、プールのそばの芝生で人造人間を名乗る3人の女性と会う。

スワンは本物の人造人間かどうか手洗い方法で確かめると、彼女らは人間だった。

 

 

 

・リスト7

ある宇宙事故の様子〜宇宙事故ジャーナル2308年。

 

・抜粋8

2005〜2320年までの、シャーロット・ショートバックによる人類の時代区分。

混乱期(2005ー2060)

危機期(2060ー2130)

転換期(2130ー2160)

加速期(2160ー2220)

減速期(2220ー2270)

バルカン化期(2270ー2320)

 

 

ヤーラムの住む土星の第八衛星イアペトゥス(ヤペタス)の形成と落書きについて。

高い尾根に住居が造られた。

イアペトゥスから見る土星の大きさは、地球から見る月の大きさの4倍。

 

土星連盟評議会。

ハイペリオン人、テティス人、タイタン人、イアペトゥス人ほか。

評議会ではワーラムは再び水星ターミネーターとヴァルカノイドと接触して、双方の土星との契約について調査するように言われる。

評議会は水星と手を切りヴァルカノイドと手を組むことも考えていた。

スワンからジュネット警部もいっしょに土星にやって来るという連絡が入る。

 

・リスト8

土星の輪と衛星について。

土星の輪は出来てから4億年しか経っていない。

 

・抜粋9

有限数のステップで答えを出せるならチューリングマシンで計算できる。

宇宙自体はチューリングマシンに相当するか?

量子コンピュータによって解ける問題は古典的コンピュータによっても解ける。

量子コンピュータのデコヒーレンス問題。

キューブ(Qube)とは30個の量子ビットを備えた常温量子コンピュータである。

2個の分極した粒子が離れたところで同時にデコヒーレンスを起こすということは情報の跳躍が光速を越えうることを意味する。→アンシブル。

コンピュータプログラムに意図をプログラムしたら、それは意志を構成するのだろうか?

量子コンピュータはみずからをプログラム出来るのだろうか?

 

到着したスワンはワーラムにバードスーツを来ていっしょに飛ぼうと誘う。

土星の大気の中には放射線は無い。

スワン、ワーラム、ジュネット警部と彼の部下2名は土星の大気に近づくと、巨大なバルーンで吊るされている宇宙船を見つける。

5人で宇宙船の調査に行き、スワンが入り口を開けると自動で写真撮影がされた。

そしてバルーンは破れ宇宙船は土星に落下して行ったのだった。

スワンはワーラムを地球行きに誘う。

 

ジュネット警部が土星で仕事をしている間に、ワーラムは自分の子族(ワーラムの夫や妻たち)にスワンを紹介する。

 

スワンとワーラムは土星の衛星プロメテウスに行き、F環と衛星パンドラの間に出来る波に乗るサーフィンをする。

 

・リスト9

ロケット工学の進歩について。

反物質、核融合、外部パルス式プラズマ推進、太陽光反射。

 

 

<メモ>

 

ターミネーター:水星の明暗境界線。太陽光の当たる部分とそうでない部分。水星の都市は12本のレールの上を西に動いて太陽光を直接浴びないように時速5kmで走り続けて、177日で水星を一周している。

 

テラリウム:直径が30km以上の小惑星をくり抜いて造る。内部の円筒は長さ10km、5km、壁の厚さは2km以上が理想。自転させて重力も生み出す。内部はバイオーム(生物群系)によって地球化されている。

 

旧世界のからあらゆる問題から解放された新世界。

 

反復的習慣。

 

スペーサー:宇宙で生まれ育った人間。宇宙人。

 

 

金星には中国人が多い。

 

土星のタイタン:0.14G。

金星:0.9G。

火星に続いて地球化が期待されている星:金星、タイタン。

 

木星のガリレオ衛星。

イオ:木星の強力な放射性帯の中にあるため地球化は無理。

エウロパ:10kmほどの分厚い氷で覆われていて、氷の下には異性生物が住んでいる。

カリスト:

ガニメデ:

 

 

ヴァポレット:水上バス。

宇宙エレベーター:物資を下ろすためのグライダーも備えている。

ゴールズワージー:環境造形。

 

リマ症候群⇔ストックホルム症候群

 

パスパトゥ:リストパッド。腕時計型端末。

 

地球人と宇宙人(スペーサー)の違い。

地球人はほとんどの人は長寿処置を施していない。

宇宙人は長寿処置のほか、いろいろな改造をしている。→ しかし生まれて来た子供にはその改造の影響、遺伝は無いのか?

 

 

 


この本の内容は以上です。


読者登録

takaidosさんの更新情報・新作情報をメールで受取りますか?(読者登録について