閉じる


セイレン

この惑星には5つの世界がある。

その5つの世界が混ざったこの惑星を人々はアザーワールドと呼んでいる。

1番人口が多いのは人間で、約75億人が地球に住んでいる。

2番目は魔法使いで、約500人いる。

元々、魔法使いは魔法王国で生まれた人種だがジギタリスにより魔法王国は滅亡。

その為、魔法使いは地球に避難し正体を隠している。

人間の敵であるフィンガーは機械で出来ており、どこの世界から来ているのか不明である。

魔法使いの敵であるジギタリスは人口不明で、そもそも人の形じゃなく、クラゲのような触手が生えていたり、石のようなゴツゴツした者もいる。地球に来る事もあり、その場合魔法使いがこっそり集まって戦っている。

フィンガーも倒さないといけないため、精鋭部隊の集まるセイレンという者が戦っている。

混沌するこの世界・・・。いつ平和という2文字が訪れるのか・・・。

 

 


 

 

ゴゴゴゴゴゴ

“ゲート発生‚直ちに避難してください”

「ね・・・ねぇ、どうする?・・・・・フィンガー目の前いるんだけど!!!」

セイレンでもない花帆と親友の千花(ちはな)の前に現れたフィンガー。

その距離何と3m。

「花帆ちゃん!落ち着いて!逃げよう!」

千花はそう言ったが逃げられるはずがない。

かといってセイレンでもないため、戦う訳にもいかない。

どんどん2人に迫るフィンガー。

2人が諦めて目を瞑ろうとしたとき・・・。 

スパッ!

と何かが斬れる音が。

恐る恐る目を開けるとそこには剣を持った1人の少女が立っていた。

「大丈夫ですか?」

少女は2人に優しく微笑みながら問いかけた。

どうやら少女はセイレンらしく、青いネクタイのスーツのような隊員服を着ていた。

「あ・・・ありがとうございます」

花帆は少女に向かってお礼を言った。

少女は照れくさそうに苦笑いしていた。

「いえいえ、怪我がなくて良かったです。・・・ウー!2人救助!どこ行けばいい?」

少女は通信で他の人と喋っていた。

場所を聞いているみたいだ。

「あ・・・あの!名前・・・何ていうんですか!?」

「名前ですか?和泉隊のスーと言います」

和泉隊のスーと名乗った少女は優しく微笑んだ。

「スー?」

「はい、本名ではないですが通称スーと言います。すみません、正体バラしたくないので」

そう言うと、少女はまた通信相手と話始める。

「こちらです。行きましょう!」

「は・・はい!」

花帆達はスーという少女の後を付いて行った。

 

 


 

 

スーと出会って2か月後、花帆,千花共にセイレンになっていた。

「セイレンになったのはいいんだけど・・・まさかアンタ達もなるなんて」

そこには花帆と千花の他に6人の少女がいた。

彼女らも花帆の友達で、同じバドミントン部だ。

その少女達もセイレンになったらしく、同じ隊員服を着ていた。

「いや、花帆達がセイレンになりたいって言ってたからウチもやりたいなと思って」

そう言うのはバドミントン部長の夢乃だ。

しっかり者で少しボーイッシュが混ざっている。

「右に同じ」

夢乃の右隣にいた菜月が発言する。

少しツンデレな部分もあるがツッコミ隊員だ。

「私は夢乃がなりたいって言ったから~~」

語尾をのばして言うのは和奏である。

一言で言うならば天然。

「私も2人がなるならって思って」

控えめな口調で話すのは副部長である朱夏。

大人しくとても優しい美人な少女である。

「セイレンってカッコいいじゃん?」

そう言ったのは叶芽で、可愛くおもしろい人だ。

「確かにカッコいいよね」

叶芽の隣にいた美咲が言う。

とても優しく動物思いの少女だ。

「はぁ、まだ4軍かぁ」

花帆はため息まじりに呟く。

セイレンのシステムでは、1軍,2軍,3軍,4軍に分かれており、現在花帆達は1番下の4軍である。

3軍以上が正隊員となり、戦う事ができる。

しかし、4軍はまだ訓練生で、緊急時しか戦う事が出来ない。

3軍になるためには4軍同士で戦い、勝利回数が50回以上になる,または勝利するたびにポイントが追加され、そのポイントが2000以上になる必要がある。

ちなみに花帆達はまだ剣も握った事もないため、0ポイントだ。

「師匠とか見つけた方が良いのかな?」

花帆はそう言って辺りを見渡す。

ここは、4軍訓練場だ。正隊員なんてなかなか居ない。

ちなみに4軍は一緒だが、3軍以上になると隊員服を変える事ができ、4軍と3軍以上は見分けやすい。

パッと見、居なさそうだ。

「師匠も誰でもいいってわけじゃないしね」

夢乃は腕を組みながらそう言った。

「出来ればスーさんがいいな~」

千花は顔を赤くしながら言った。

「おーい!君たち訓練しないの?」

そう声が聞こえ、花帆達は声のする方を見る。

そこには赤い隊員服の男がいた。

どうやら正隊員らしい。

その男は花帆達に近づいてきた。

「あなた誰ですか?」

流石、花帆だ。どんな人であろうと気にしない。

多分、総理大臣にもタメ口で話そうと思えば話せるだろう。

「わりー、紹介遅れたな。大倉紅葉だ。よろしく」

「よろしくお願いします」

大倉に続いて花帆達も挨拶をする。

「あ・・・あの、師匠ってどうやって見つければいいですか?」

朱夏が大倉にそう問う。

大倉は頭をかきながら悩んでいる。

すると何かいい案が思いついたのか手をポンッと叩いた。

「それなら俺の弟子の隊紹介すんぜ。俺の弟子は知ってるか?和泉隊のスー」

大倉の言葉を聞いたとたん花帆と千花は飛び上がった。

「和泉隊のスーって青いネクタイの!!?」

花帆は大倉に近づく。

「近いわ!」

大倉は花帆に向かって笑いながら大きな声で言った。

「す・・・すみません・・・」

花帆は2歩下がり千花の隣に並んだ。

千花はにっこり微笑んでいる。

「そうだよ。青いネクタイの隊員服は多分アイツしかいないから」

「じゃあやっぱり!!!」

そう言ってまた花帆は前進する。

「だから近いわ!」

コッホンとわざとらしく咳き込み、大倉は話す。

「和泉隊は正直言って強い。だが、師匠にするのは難しいぞ」

大倉は腕を組みながらそう言った。

「でも!スーさんの弟子になりたいんです!」

千花は大きな声で言った。

その熱意が伝わったのか大倉はため息まじりにこう言った。

「それなら本人に頼め。今日連れてってやるよ。和泉隊基地に」

「いいんですか!!?」

花帆と千花は大倉に近づいていく。

「だから近いわ!・・・弟子になれなくても俺のせいにすんなよ。行くぞ」

花帆達は大倉の後に付いて行った。

和泉隊とはいったいどんな隊なのだろうか・・・。


この本の内容は以上です。


読者登録

aotanuさんの更新情報・新作情報をメールで受取りますか?(読者登録について